赤ちゃん用の防災グッズを選ぶ、必要なものリストまとめ

赤ちゃん用の防災グッズで必要なものリストまとめ

すくない食料で何とか赤ちゃんの栄養補給を考え、ぐずる子供を必死にあやし、鳴き声が周りに迷惑を掛けないように・・・お母さんは極度のストレスを抱えた状態となります。乳幼児を連れたご家族の避難生活は、大変厳しいものになってしまいがちです。

このページでは、赤ちゃん向けの防災グッズについてまとめています。想定している量は救援物資が到着する3日間しのぐだけの量、つまり最低限となります。赤ちゃんはとっても弱い存在、災害時に何が必要でどうすれば守れるのかを考えてみましょう。

避難時にベビーカーは使えるのかを考える

避難時にベビーカーは使えるのか

成人が一人で避難するのとはわけが違います、赤ちゃんは一人では逃げる事が出来ません。つまりあなたが「抱っこ」または「おんぶして逃げる事になります。しかし、以下のような状況を考えてみましょう。

もし住まいがマンションや高層階だったら?

エレベータが使えない可能性がありますから、非常階段で地上まで向かう必要があるでしょう。

周囲の建物が倒壊していたら?

道路はがれきだらけですから、ベビーカーはかえって危険となります。もちろん車は使えませんから、歩いて避難所に向かうことになるでしょう。

緊急避難時は、ベビーカーは使えないと考えておいた方が良いでしょう。

赤ちゃんと避難するときは、だっこ紐は必須

赤ちゃんと避難するときは、だっこ紐は必須

赤ちゃんを、抱っこして逃げるのか?おんぶして逃げるのか?どちらが安全なのでしょうか。個人差はあるかもしれませんが「抱っこ」で避難が良いと思われます。それぞれのメリット・デメリットをまとめておきます。

■おんぶによる避難
判定 メリット・デメリット
避難スピードは抱っこに比べて上
× 後ろに転倒した場合、赤ちゃんを守るすべがありませんから、赤ちゃんがあなたを守る事になってしまいます。
× 乳幼児で首が座っていない場合、左右に振られ危険です。
× 赤ちゃんがあなたから見えないことで、赤ちゃんへの落下物に対する防御ができなくなります。
■だっこによる避難
判定 メリット・デメリット
× 避難スピードはおんぶより下
前方に転倒した時、あなたの腕で守ることが出来ます
後方に転倒した時、リュックサックがあなたを守ってくれます
首が座っていない場合、あなたの腕で支える事が出来ます
あなたの腕で赤ちゃんへの落下物に対する防御が出来ます

上記の通り、トータルで判断すると「だっこ」のほうがメリットが大きいと思いますので、1次持ち出し品のリュックサックには抱っこひもを入れておきましょう。

付け加える機能として首が座っていないお子様向けに「首カックン」防止の付いた製品を選ぶと良いでしょう。抱っこひもでお子様を固定した後にリュックサックを背負うと安定します。







ミルクは必須、ストレスで母乳が出ないことも!?

震災など極度のストレス状態にさらされると、母乳が出にくいまたは出ない状況が考えられます。ですから、母乳で子育てされているかたでもミルクは必須となります。缶に入った従来の粉タイプではなく、キューブタイプのミルク または スティックタイプの個別包装されている使い切りが良いでしょう。そのような製品を選ぶポイントを解説しておきます。

保存の観点から

缶タイプは一度開封してしまうと保存が効きづらくなります。個別包装されていれば必要な分だけ使うことが出来、1年以上の保存期間があります。






ミルクを手早く簡単に作るという観点から

粉ミルクは、使用分だけ計量の手間があります。また、どうしても飛び散ったりしてしまいます。キューブタイプの製品であれば、1個40ml分程度なので計量の手間が不要です。飛び散ったりすることもありません。







ミルクをお子様の年齢・体重と比較して最低でも3日分準備しておきましょう。

手持ちにミルクがない!そんなときのしのぎ方は?

手持ちにミルクがない!そんなときのしのぎ方は?

コップ1杯の水(湯冷まし)に砂糖大さじ1杯を溶かしたもので、脱水症状と低血糖状態に陥ることを防止出来ます。しかし、ミルクに比べて栄養価はありませんから本当の一時しのぎにしかなりませんので、補給物資が確保できる避難場所へすみやかに移動することを念頭において下さい。

東日本大震災のときは、少ないミルクをお母様同士が相談して分け合って、なんとかしのいでいたそうです。

アウトドア用の携帯カセットコンロが持ち運びに最適







いくらミルクを常備していても、お湯が無いことには赤ちゃんに飲ませる事が出来ません少しかさばりますが、アウトドア用の携帯カセットコンロを1次持ち出し品として持っておくか、2次持ち出し品として準備しておくと良いでしょう。

粉ミルクは70度以上で調乳することで細菌を死滅させることが出来ますから、携帯カセットコンロは赤ちゃんのいらっしゃるご家庭ではあると嬉しい防災用品と言って良いかもしれません。容器の洗浄・殺菌については後述の「哺乳瓶」の項を御覧ください。

カセットコンロがない場合、ミルクを携帯カイロで温める?

阪神大震災のときに行われていた方法だそうです。携帯カイロを水を入れた哺乳瓶の周りにまいて、タオルや断熱材(サバイバルシート等)で覆ってしまうと比較的高温にすることが出来るようです。

携帯カイロは、平均50℃~最高70℃ぐらいまで高温になります。しかし、十分に滅菌出来ているかというと・・・「?」なので温める効果がある程度と思っておいたほうが良いでしょう。

哺乳瓶や人口乳首の殺菌効果を期待してはいけないという事です。信用してそのまま赤ちゃんに与えると、お腹を壊したりしてしまう可能性があります。後述する使い捨ての安全な哺乳瓶がもし手元にある状態であれば、暖かいミルクを作るための手段としてカイロは良いかもしれません。

避難中に哺乳瓶の洗浄を出来る環境はあるのか?

避難中に哺乳瓶の洗浄を出来る環境はあるのか

哺乳瓶や人口乳首は、専用の器具を使ってきっちりと洗浄してから消毒用の薬液に浸すといった手順がどうしても必要となります。災害時は洗浄のための水が不足しており、同様に薬液に浸すための水も不足している事が考えられますから、不十分な洗浄・消毒になってしまう可能性が高くなります。

殺菌を気にしなくて良い使い捨て哺乳瓶が便利







哺乳瓶は、耐熱のプラスチック製が良いでしょう。ガラス製だと避難している最中に割れる危険性があるからです。ガラス製であればなるべく強度の強いものを選びポリ袋などを二重にして包む等の対策が必要です。しかし、十分に殺菌消毒が出来る保証はありませんから使い捨てタイプの哺乳瓶を選ぶと良いでしょう。

「哺乳瓶や人口乳首の使用は、災害時の状況においては汚染の危険性が高く、洗浄が困難であるため止めるべきである。」
参考:JALC http://www.jalc-net.jp

上記の様な記載がある通り、十分な殺菌洗浄が行われていない哺乳瓶は危険ということになりますが、哺乳瓶がない場合でも使い捨ての紙コップによる授乳が可能ですから、以下の手順を御覧ください。

紙コップによる授乳方法
  • コップが下唇に軽くふれ、コップの縁が上唇の外側にふれるように
  • コップを唇につけたまま、赤ちゃんが自分で飲むように
  • 赤ちゃんの口の中にミルクを注ぎ込まない、自発的にのむのに任せてあげる

使い捨ての紙コップを準備しておくと安心です、大人も使えますからね。

乳児用液体ミルク 災害時でもそのまま飲める優れモノ







そのまま赤ちゃんに飲ませる事が出来るすぐれものです。高温滅菌し密封されているため、常温で半年程度保存が可能です。海外では一般的なのですが、国内ではまだ認知度が低く法律の壁があったようですが、輸入品を購入する事が出来るようになってきています。

しかし近年、厚生労働省が乳児用液体ミルクの規格基準を定めた改正省令を公布、施行したため。国内メーカーでも液体ミルクの製造・販売が可能となりました。おうべいではずいぶん昔から一般的でしたので「やっとか!」という思いです。ほんとに腰が重いす遅いですね我が国は・・・。

ただ、ミルクそのままなので3日分となると相当な量ですから、落ち着いたら携帯カセットコンロの方が良いかと思います。コンロがあれば、赤ちゃんだけでなく成人向けの食料のレパートリーも大幅に増やす事が出来るため、赤ちゃんだけでなくご家族全員にメリットがあります。

腰を落ち着けるまでの間は液体ミルクでしのぎ、落ち着いたらキューブタイプのミルクに切り替えるといった使い分けが重要です。

離乳食期の赤ちゃんの食事の備え







離乳食期のお子様向けの食料は、保存が効いてそのまま食べられるタイプのものを選定しましょう。大人向けの食品を与える場合、以下の注意点を守りましょう。

大人向けの食品を与える場合のポイント
  • 必ず食べやすいように潰してあげること
  • 味付けが濃いと感じたら水・お湯で薄めておかゆ状にしてから与えること
  • ミルクと同様、時間が経過したものは与えない

頻繁に交換しなければならないおむつ







新生児であれば、1日15回程のオムツ替えを覚悟しなければなりません。単純計算で15回 × 3日 = 45回分ですから結構な量になってしまいます。レジ袋を代用して簡易的におむつを作る方法を引用しておきます。

簡易おむつの作り方、参考東京都防災ホームページ

空気を含んだ状態のおむつは大変かさばりますが、おむつを圧縮袋に入れておけばコンパクトになります。






赤ちゃんのお肌を清潔に!おしりふき







おむつを替えた後に「おしりを」清潔にしておくために必要です。また、赤ちゃんの全身を清潔に保つためにも利用します。「あれ?おしりふきって、お尻専用じゃないの?」確かに名前だけ聞くとそうですね。そこのトコロを詳しく見てみましょう。

赤ちゃんにはウェットティッシュよりおしりふき

お尻拭きとウェットティッシュの違いですが、お尻拭きは薬事法上厚生労働省の定める「化粧品」に分類されおり、赤ちゃんの皮膚への影響を配慮した成分が使われており、厳しい規準が設けられています。

一方「ウェットティッシュ」は、赤ちゃん以外も対象としていて分類的には「雑貨品」となります。雑な言い方をすると、タンスや床なんかをふいてもOK!という分類です。製品名に「おしり」と入っている事で「それ以外の用途に使えないのでは?」と思われるかもしれませんが、実は基準があったのですね。

赤ちゃんには、ウェットティッシュよりはお尻拭きを使った方が良いでしょう。

無駄なく使い切る!あかちゃんの体の拭き方

顔 → 手 → 胸 → 背中 → 足 → おしり と体を順番に拭いていくと、効率よく体を綺麗にできます。最後にお尻を持ってくる事を忘れないようにして下さい。そしてお尻を最後に拭いて捨てる、これで細菌や雑菌が全身に広がらないようにします。

もし枚数に余裕がある場合は、足とお尻だけ新しいものを使って拭いてあげましょう。赤ちゃんの肌にあうか、事前に試しておいてくださいね。実験するようで少し可愛そうではありますが・・・被災してから慌てるよりは全然良いと思いますので。

おしりふきのおおよその量を計算!

1回のおむつ替えで1枚使い、1日のおわりに体をふいてあげるとして(15回+体拭き1回)/日 × 3日 = 48枚という計算になります。しかし、おおいに越したことはありません。赤ちゃん向けの「お尻拭き」は、いくらあっても足りないぐらい大活躍します。

圧縮タオルを持ち出し品に加えてさらに清潔さUP!







体をふいたり、先ほどのレジ袋を使ったおむつの中敷きに利用したりと様々な用途で利用します。コンパクトに圧縮されたタオルを準備しておきましょう。

もしもの迷子のために!赤ちゃんにネームタグ(名札)

もしもの迷子のために!赤ちゃんにネームタグ(名札)

避難時は、相当な混乱が予想されます、つかまり立ちやハイハイができるようになったお子様と万が一はぐれてしまった時のためにネームタグをつけてあげましょう。誰かに保護された時に身元が分かるので、早期に再会できる可能性がグッと上がります。記載する内容は以下のとおりです。

記載する内容をチェック
  • お子様のお名前・血液型・生年月日
  • 両親の名前・電話番号・住所
  • 命にかかわる持病やアレルギーがある場合は記載

連絡先は、連絡がつきやすい所から順に3つほど、あなたのご両親や親類が良いでしょう。ネームタグにも首から下げるネックレスタイプ・マスクタイプ・バンドタイプのとありますが、災害時の避難を考えると手首に巻くバンドタイプが最適でしょう。

ネックレスは、万一首が締まる事が考えられますし、マスクは嫌がって取ってしまう可能性がありますので。

赤ちゃんの履歴書、母子手帳のコピーを!

赤ちゃんの履歴書、母子手帳のコピーが必須

成人で言うところのお薬手帳に相当するものです。お子様の血液型等の情報が記載されていますので、医師が適切な処置を迅速に行うための情報が詰まっています。万一の病気や怪我に備えて用意しておきましょう。

夜泣き対策!避難生活でも赤ちゃんは泣くのがおしごと

夜泣き対策!避難生活でも赤ちゃんは泣くのがおしごと

夜避難所から外に出て、一生懸命赤ちゃんをあやしているお母さんをみると大変心が痛みます。このような状況が続くと・・・

夜泣きがどんどんひどくなる要因
  • お母さんがストレスを抱える
  • あかちゃんにお母さんのストレスが伝わる
  • 夜泣きがさらにひどくなる

このように、どんどん悪い方向に向かっていきます。ごく一般的な方法ですが、対策を記載しておきます。

■対策と効果の一覧
対策 効果
生活のリズムを整える 生活リズムが狂うことが夜泣きの原因になると言われています。避難生活中は不安やストレスで不眠になったり眠れなかったりするかもしれませんが、出来る限りで構いませんから、朝起きる時間を決めてしっかりと朝日を浴びさせ、夜寝る時間もできるだけ一定にしましょう。これは赤ちゃんだけでなく、あなた自身も心がけることで体調維持やストレスの解消に役立ちます。
おもちゃ・おしゃぶり 何か動くものや音が出るもので良いので、気をそらしてあげましょう。日中遊ばせることでストレスが緩和され夜泣きに効果があるとされています。おしゃぶりも効果的ですし、他のお子様達と遊ばせるのも良いでしょう。
マッサージ 寝る前でも良いのでコミニュケーションを取りながら、ゆっくりと手足をマッサージしてあげます。睡眠を促すためできるだけリラックスさせましょう。
育児を代わってもらう 子供は敏感なので、お母さんのストレスはすぐに子供に伝わってしまいます。旦那さんがいる場合は育児を代わってもらい、その間他のお手伝いをしたり、他のお母様と話すなどしてあなた自身のストレスを取ることを心がけて下さい。赤ちゃんはあなたのストレスを敏感に感じ取ってしまいます。
プライベートを確保 避難所での授乳時は周囲の目気になります。ダンボールや布切れで視線を遮り、プライベートな空間をできるだけ確保できるように心がけましょう。

でも、パパやママだけの努力では難しそうです・・・

パパやママだけの努力では十分な対策は出来ない

如何でしょうか?災害時に夜泣きの対策を実践しようとしたら、お子様を持つご家庭の努力だけではどうしても限界があります。周囲の人達の理解や避難所としての取り組みが重要です。ですからこの項は、お子様を持たない方にも是非読んで欲しい内容になります。

避難所としての取り組みかた
  • 授乳場所を選定しプライバシーの保護に務める
  • 小さなお子様がいるお母様が集まって、相談したりお互いを励ましたり出来るスペースの確保に務める
  • 遊ばせる場所や時間を作ってあげる等ストレスを解消する場を提供する
あなたが個人で出来ること
  • 困っている母子がいたら積極的に声をかける「どうされましたか?」の一言ですお母さんは不安で一杯なのです。
  • 赤ちゃんは泣くのが仕事ですどんなに辛くても、笑顔で「気にしないでくださいね」と言ってあげてください。
  • 避難所としての取り組みが甘いと感じたら?勇気を出して提案してあげて下さい、それが出来るのは、あなただけかもしれないのです。

赤ちゃんを守るための防災グッズまとめ

今回は「赤ちゃん」にターゲットを絞って記載しました。赤ちゃんは自分の身を守れませんから、あなたがしっかり備えておかなければならないのです。必ず一度は赤ちゃんを抱っこして、リュックサックを背負って本当に避難できるかどうかを、必ず確かめておいて下さい。

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